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一念覚知

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

いちねんかくち

いちねんかくち 一念覚知

 行者は、信の一念信心を得たという自覚があるとし、その具体的な日時などを明確に記憶していなければならないとする理解。往生成仏の正因である他力信心の獲得に、行者の意業が関与することになるので、異安心とされる。→信一念義歓喜初後。(浄土真宗辞典)

『御裁断申明書』には

 しかるに近来門葉のなかに、このたのむ一念につきて三業の儀則を穿鑿しあるいは記憶の有無を沙汰し、ことに凡夫の妄心をおさへて金剛心と募り、あるいは自然の名をかり義解などいふ珍しき名目を立て、種々妄説をなして道俗を惑はしむること、言語道断あさましき次第ならずや。これ予が教示の遍からざるところにして、不徳のしからしむるにやと、朝に夕に寝食を忘れてふかく心をいたましむるところなり。おのおのいかが心得られ候ふや。(御裁断申明書#P--1419)

とある。

年月日時の覚不覚を論じ