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真実五願

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

真実五願 しんじつ-ごがん

 四十八願のなか、第十七、十八、十一、十二、十三の五願のこと。親鸞は『教行信証』の「教巻」「行巻」「信巻」「証巻」「真仏土巻」において、これらの五願にもとづいた真実の教・行・信・証と真仏土を明らかにしている。また、これに対し「化身土巻」には、第十九、二十願にもとづいた権化方便の教えを示している。(浄土真宗辞典)

『教行証文類』の標挙に、

「教行」(行巻 P.140)

諸仏称名の願 浄土真実の行 選択本願の行。 (第十七願)

「信」(信巻 P.210)

至心信楽の願 {正定聚の機}。 (第十八願)

「証」 (証巻 P.306

必至滅度の願 {難思議往生}。 (第十一願)
還相回向の願 (第二十二願)

「真仏土」(真巻 P.336)

光明無量の願 寿命無量の願。 (第十二願・第十三願)

とあり、これを願によって法を開顕するので取願立法(しゅがん-りっぽう) といふ。

なお「信巻」真仏弟子釈で、第三十三願 触光柔軟の願(信巻 P.257)、第三十四願 聞名得忍の願(信巻 P.257)を引文され、「大経讃」では第十八願の意として、

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弥陀の大悲ふかければ
 仏智の不思議をあらはして
 変成男子の願をたて
 女人成仏ちかひたり (浄土 P.567)

と第三十五願を引文されておられる。