報化二土のソースを表示

ほうけ-にど

　[[報土]]と[[化土]]。([[高僧和讃#no90|高僧 P.594]])

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ほうけ-にど　報化二土

[[真実報土]]と[[方便化土]]のこと。[[道綽]]、[[善導]]は聖道諸師の解釈に対し、阿弥陀仏の浄土は[[報土]]であることをあきらかにした。[[源信]]はこの報土である阿弥陀仏の浄土をさらに報・化の二土に分けて示し、『往生要集』第十大門問答料簡（[[往生要集下巻 (七祖)#P--1127|七註 1127]]）に、[[懐感]]の『[[群疑論]]』の釈によって、『[[菩薩処胎経]]』に説かれる'''[[懈慢界]]'''を[[雑修]]のものが往生する化の浄土 ({{ULR|報中の化}}) とし、報の浄土には[[専修]]のものが往生するとした。<br />
この解釈を親鸞は「正信偈」において
:「[[専雑の…|専雑の執心]]、浅深を判じて、[[報化二土]]まさしく弁立せり」([[行巻#P--207|註 207]])
と讃えている。
親鸞は以上のような釈義をうけて、真の仏土 ([[真実報土]]) と仮の仏土 ([[方便化土]]) を示し、{{DotUL|真仮あわせて大悲の願海に[[酬報]]した報土}}であるとしている。「真仏土巻」には
:「すでにもつて真仮みなこれ大悲の願海に酬報せり」([[真巻#P--372|註 372]])
等とある。（浄土真宗辞典）
}}
[[報土]]と[[化土]]という表現は、報という土と化という土の二つの浄土があるのではなく、化土は報土中の'''[[方便化土]]'''である特殊な浄土であった。いわゆる「報中の化土」であり、深く自らの仏智疑惑心を[[悔責]]する場であった。もちろん、阿弥陀仏の[[真実心]]によって[[酬報]]された土であるから、阿弥陀仏の本意である[[第十八願]]以外の不本意（[[随他意説|随他意]]）な道をいく者は、発菩提心　修諸功徳（菩提心を発し、もろもろの功徳を修して）〔[[第十九願]]〕や、植諸徳本　至心廻向（もろもろの徳本を植ゑて、至心回向して）〔[[第二十願]]〕の自力の[[諸行]]を死ぬまで実践する必要があるのはいうまでもない。ただし、例えば真実の[[諸行]]でもある[[布施]]行は困難であり、それによって得る果は方便化土である。→[[乞眼の因縁]]

御開山は『誡疑讃』([[正像末和讃#no60|正像 P.610]])で、

(60)<br />
:[[不了仏智]]のしるしには
:　如来の諸智を疑惑して
:　[[罪福|罪福信じ]][[善本をたのめば|善本を]]
:　[[善本をたのめば|たのめば]]辺地にとまるなり
｛…略…｝

(72)<br />
:七宝の宮殿にうまれては
:　　五百歳のとしをへて
:　　三宝を見聞せざるゆゑ
:　　有情利益は[[さらに]]なし
｛…略…｝<br />
:以上二十三首、仏不思議の弥陀の御ちかひをうたがふつみとがをしらせんとあらはせるなり。([[正像末和讃#no82|正像 P.614]])
と、五百歳まで牢獄にに閉じ込められ[[還相]]の利他行を出来ないことを戒められておられた。
:→[[懈慢界]]
:→[[真実報土]]
:→[[報土]]
:→[[方便化土]]
:→[[化土]]
:→[[四種浄土]]



 [[Category:追記]]