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出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』
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取り除かないでいたら、毒が回ってしまいます。」 | 取り除かないでいたら、毒が回ってしまいます。」 | ||
「例えば、ここに、矢が刺さった者が居る。<br> | 「例えば、ここに、矢が刺さった者が居る。<br> | ||
− | + | もし、彼が、この矢を射た弓を確めない限り、毒矢を抜かないと言ったら、どうなるだろうか。」 | |
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「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。<br> | 「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。<br> | ||
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「例えば、ここに、矢が刺さった者が居る。<br> | 「例えば、ここに、矢が刺さった者が居る。<br> | ||
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「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。<br> | 「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。<br> | ||
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「例えば、ここに、矢が刺さった者が居る。<br> | 「例えば、ここに、矢が刺さった者が居る。<br> | ||
− | + | もし、彼が、この矢を射た訳を確めない限り、毒矢を抜かないと言ったら、どうなるだろうか。」 | |
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「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。<br> | 「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。<br> | ||
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第二章 | 第二章 | ||
「例えば、ここに、矢に居られた者が居る。<br> | 「例えば、ここに、矢に居られた者が居る。<br> | ||
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「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。<br> | 「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。<br> | ||
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「例えば、ここに、矢に居られた者が居る。<br> | 「例えば、ここに、矢に居られた者が居る。<br> | ||
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「目的に適わないものを、如来は説かない。<br> | 「目的に適わないものを、如来は説かない。<br> | ||
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第一の諦は、全ては苦しみである、苦諦である。<br> | 第一の諦は、全ては苦しみである、苦諦である。<br> | ||
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マールンキャープッタは、歓喜して、実践した。 | マールンキャープッタは、歓喜して、実践した。 | ||
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2018年5月11日 (金) 17:44時点における最新版
釈尊が、形而上の問いに対して実践を重視する視点から答えられなかった「十四無記」。毒矢の喩として有名である。
- 世界は常住である。
- 世界は無常である。(時間的に限定されていないか、いるか。)
- 世界は常住かつ無常である。
- 世界は常住でもなくかつ無常でもない
- 世界は有辺である。
- 世界は無辺である。(空間的に限定されているか、いないか)
- 世界は有辺かつ無辺である。
- 世界は有辺でもなくかつ無辺でもない。
- 身体と霊魂とは一つである。
- 身体と霊魂は別である。
- 人格完成者(如来)は死後に生存する。
- 人格完成者(如来)は死後に生存しない。
- 人格完成者(如来)は死後に生存し、かつ生存しない。
- 人格完成者(如来)は死後に生存するのではなく、かつ生存しないでもない。
箭喩経(チューラマールンキャー・スッタ)
第一章
あるとき、わたしは、このように聞いた。
ある日のこと、仏陀は、サーヴァッティの、アナータピンディカの園に、止まられていた。
そこに、マールンキャープッタが訪れ、尋ねた。
「尊師よ、思うに、この四つの問に対して、仏陀は、未だに、答えを与えられていません。答えてくれないならば、還俗したいと考えます。
第一の問いは、世界の時間は、有限か、無限か。
第二の問いは、世界の空間は、有限か、無限か。
第三の問いは、精神と身体は、同一か、別異か。
第四の問いは、死後の如来は、現実か、幻影か。」
マールンキャープッタに、仏陀は、こう答えた。
「例えば、ここに、矢が刺さった者が居る。
もし、彼が、この矢を射た者を確めない限り、毒矢を抜かないと言ったら、どうなるだろうか。」
「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。射た者を確める前に、矢を取り除くべきです。
取り除かないでいたら、毒が回ってしまいます。」
「例えば、ここに、矢が刺さった者が居る。
もし、彼が、この矢を射た弓を確めない限り、毒矢を抜かないと言ったら、どうなるだろうか。」
「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。
射た弓を確める前に、矢を取り除くべきです。取り除かないでいたら、毒が回ってしまいます。」
「例えば、ここに、矢が刺さった者が居る。
もし、彼が、この矢を射た処を確めない限り、毒矢を抜かないと言ったら、どうなるだろうか。」
「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。
射た処を確める前に、矢を取り除くべきです。
取り除かないでいたら、毒が回ってしまいます。」
「例えば、ここに、矢が刺さった者が居る。
もし、彼が、この矢を射た訳を確めない限り、毒矢を抜かないと言ったら、どうなるだろうか。」
「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。
射た訳を確める前に、矢を取り除くべきです。取り除かないでいたら、毒が回ってしまいます。」
第二章
「例えば、ここに、矢に居られた者が居る。
もし、彼が、時間が有限か否か、解かるまで、毒矢を抜かないと言ったら、どうなるだろうか。」
「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。
時の際を確める前に、矢を取り除くべきです。取り除かないでいたら、毒が回ってしまいます。」
「例えば、ここに、矢に居られた者が居る。
もし、彼が、空間が有限か否か、解かるまで、毒矢を抜かないと言ったら、どうなるだろうか。」
「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。
空の際を確める前に、矢を取り除くべきです。取り除かないでいたら、毒が回ってしまいます。」
「例えば、ここに、矢に居られた者が居る。
もし、彼が、心身が同じか否か、解かるまで、毒矢を抜かないと言ったら、どうなるだろうか。」
「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。
心の際を確める前に、矢を取り除くべきです。取り除かないでいたら、毒が回ってしまいます。」
「例えば、ここに、矢に居られた者が居る。
もし、彼が、死後に居るか否か、解かるまで、毒矢を抜かないと言ったら、どうなるだろうか。」
「尊師よ、助かるものも、助かりますまい。
死の際を確める前に、矢を取り除くべきです。取り除かないでいたら、毒が回ってしまいます。」
「目的に適わないものを、如来は説かない。
如来が、出離のために説く、四つの諦がある。それでは、この四つの諦とは、如何なるものか。
第一の諦は、全ては苦しみである、苦諦である。
第二の諦は、苦しみは必ず生じる、集諦である。
第三の諦は、苦しみは必ず滅する、滅諦である。
第四の諦は、苦を越える道がある、道諦である。」
マールンキャープッタは、歓喜して、実践した。