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出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

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:③ 兜率往生は『弥勒上生経』などの説に基づき、弥勒菩薩が現在する兜率天に生まれ、弥勒と共に五十七億六千万年(五十六億七千万年)の後にこの世界に生まれてさとりを開こうと願うもので、多く法相宗系統で行われた。(仏教学辞典)
 
:③ 兜率往生は『弥勒上生経』などの説に基づき、弥勒菩薩が現在する兜率天に生まれ、弥勒と共に五十七億六千万年(五十六億七千万年)の後にこの世界に生まれてさとりを開こうと願うもので、多く法相宗系統で行われた。(仏教学辞典)
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2017年12月14日 (木) 17:12時点における版

往生

 命終わって他の世界にゆき生まれること。極楽往生、十方往生、兜率往生などがある。往生を願うのを願生(願往生)という。

① 極楽往生は『無量寿経』などの説に基づき阿弥陀仏の浄土に生まれることをいう。浄土教はこれを目的とする教えであり、他の大乗仏教でもさとりを開くための手段として説く。曇鸞は『往生論註』巻下に、浄土に生まれることは、生じたり滅んだりする迷いの世界を超え離れることであるから、無生之生であるとし、真宗などではこれに基づいて往生即成仏の説をたてる。往生の方法には、念仏往生(仏の名を信じ称えることによって往生する)、諸行往生(念仏以外の善い行為をして往生する)、助念往生(念仏のたすけとして諸行を修めて往生する)などがあり、また聞名往生(仏の名を聞いて信じて往生する)ということもある。
中国の善導や日本の源空は念仏往生を説き、源空の門下では、長西や弁長などの二類各生説(念仏でも諸行でも報土に往生できる)、証空や親鸞などの一類往生説(念仏によってのみ報土に往生できる)がある。
浄土宗西山派では、即便往生(信仰を得たときさとりの身となる)・当得往生(命が終わってから浄土に生まれる)の二往生説があり、真宗では、即往生(仏から与えられた信心によって報土に生まれる〔化生〕)・便往生(自己の力をたのみとして化土に生まれる〔胎生〕)の二往生説、或いは即往生を難思議往生(第十八願他力念仏往生)・便往生を難思往生(二十願自力念仏往生)・双樹林下往生(第十九願諸行往生)とする三往生説がある。
また真宗では、信心を得たときに往生ができることが定まる(往生一定)のを前念命終 後念即生といい、即得往生という。またこれを不体失往生(穢れた身がそのままで平生のときに往生が定まる)といい、体失往生(肉体の死によって往生する)に対比させる。
なお源空の『西方指南鈔』巻下には、正念往生(正しく浄土を念じつつ往生する)・狂乱往生(苦にせまられ狂いつつ念仏して往生する)・無記往生(平生の信心でおのずから往生する)・意念往生(心に仏を念じるだけで往生する)の四種往生説がある。また一度死んで生まれかわってから往生するのを順次往生[1]という(極楽を願生したものの記録を往生伝という)。
② 十方往生は『十方随順往生経』などの説に基づき、阿弥陀仏以外の諸仏の浄土に生まれること。
③ 兜率往生は『弥勒上生経』などの説に基づき、弥勒菩薩が現在する兜率天に生まれ、弥勒と共に五十七億六千万年(五十六億七千万年)の後にこの世界に生まれてさとりを開こうと願うもので、多く法相宗系統で行われた。(仏教学辞典)

  1. 順後往生の間違いか? 浄土真宗では順次往生とは「現世の命が終わって、次にただちに浄土に生れることとする」→順次往生