「両重因縁」の版間の差分
出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』
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:良知 | :良知 | ||
+ | ::まことに知んぬ、 | ||
:無徳号慈父 '''能生'''因闕。 | :無徳号慈父 '''能生'''因闕。 | ||
+ | ::徳号の慈父ましまさずは能生の因闕けなん。 | ||
:無光明悲母 '''所生'''縁乖。 | :無光明悲母 '''所生'''縁乖。 | ||
+ | ::光明の悲母ましまさずは所生の縁乖きなん。 | ||
:'''能所'''因縁 雖可和合 非信心業識 無到光明土。 | :'''能所'''因縁 雖可和合 非信心業識 無到光明土。 | ||
− | + | ::能所の因縁和合すべしといへども、信心の業識にあらずは光明土に到ることなし。 | |
:真実信業識 斯則為'''内因'''。光明名父母 斯則為'''外縁'''。 | :真実信業識 斯則為'''内因'''。光明名父母 斯則為'''外縁'''。 | ||
+ | ::真実信の業識、これすなはち内因とす。光明名の父母、これすなはち外縁とす。 | ||
:内外因縁和合 得証報土真身。 | :内外因縁和合 得証報土真身。 | ||
+ | ::内外の因縁和合して報土の真身を得証す。 | ||
:故宗師言 以光明名号摂化十方 但使信心求念。 | :故宗師言 以光明名号摂化十方 但使信心求念。 | ||
+ | ::ゆゑに宗師(善導)は、「光明名号をもつて十方を摂化したまふ、ただ信心をして求念せしむとのたまへり。 | ||
:又 云念仏成仏是真宗。又云真宗叵遇也。可知。 | :又 云念仏成仏是真宗。又云真宗叵遇也。可知。 | ||
+ | ::また「念仏成仏これ真宗」といへり。また「真宗遇ひがたし」といへるをや、知るべしと。 | ||
2019年1月20日 (日) 03:29時点における版
- 良知
- まことに知んぬ、
- 無徳号慈父 能生因闕。
- 徳号の慈父ましまさずは能生の因闕けなん。
- 無光明悲母 所生縁乖。
- 光明の悲母ましまさずは所生の縁乖きなん。
- 能所因縁 雖可和合 非信心業識 無到光明土。
- 能所の因縁和合すべしといへども、信心の業識にあらずは光明土に到ることなし。
- 真実信業識 斯則為内因。光明名父母 斯則為外縁。
- 真実信の業識、これすなはち内因とす。光明名の父母、これすなはち外縁とす。
- 内外因縁和合 得証報土真身。
- 内外の因縁和合して報土の真身を得証す。
- 故宗師言 以光明名号摂化十方 但使信心求念。
- ゆゑに宗師(善導)は、「光明名号をもつて十方を摂化したまふ、ただ信心をして求念せしむとのたまへり。
- 又 云念仏成仏是真宗。又云真宗叵遇也。可知。
- また「念仏成仏これ真宗」といへり。また「真宗遇ひがたし」といへるをや、知るべしと。
- ┏ 名号━━因━━━┓
- 初重の因縁┫ ┣果━━ 往生光明土
- ┗ 光明━━縁━━━┛
- ┏因(名号)━━┓
- ┏┫ ┣┓
- ┃┗縁(光明)━━┛┃
- 両重の因縁┫ ┣果━━ 往生光明土
- ┃┏因(信心)━━┓┃
- ┗┫ ┣┛
- ┗縁(光明名号)┛