(ろんちゅう)
二巻。曇鸞(どんらん)大師(476-542?)の著。『無量寿経優婆提舎願生偈註(むりょうじゅきょううばだいしゃがんしょうげちゅう)』のこと。『往生論註』『浄土論註』『註論』とも略称する。天親(てんじん)菩薩の『浄土論』を註釈したもので、上巻には論の偈頌(げじゅ)を解釈し、下巻には論の長行(じょうごう)を解釈して、浄土に往生し成仏する要因はすべて阿弥陀仏の本願力によることを説き明かしている。浄土思想発展に大きな影響を与えた書。七祖聖教(しちそしょうぎょう)の一。