しんぎょう-りょうざ
親鸞が法然の門下で学んでいた時に設けたという信不退、行不退の2つの座のこと。また その両座についての逸話を記した『御伝鈔』上巻6段(註 1048)の通称。信不退とは阿弥陀仏の本願を信じる一念に浄土往生が決定するという立場、行不退とは念仏の行をはげみ、その功徳によって浄土往生が決定するとする立場をいう。 法然の許可を得た親鸞が、同門の人々に信不退、行不退いづれかの座に着くよう求めたところ、多くの門弟たちはいずれとも決めかねて戸惑った。親鸞は聖覚、信空、法力(熊谷直実)とともに信不退の座に列し、やがて法然もそれに加わったという。(浄土真宗辞典)