両重因縁
出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』
- 良知
- まことに知んぬ、
- 無徳号慈父 能生因闕。
- 徳号の慈父ましまさずは能生の因闕けなん。
- 無光明悲母 所生縁乖。
- 光明の悲母ましまさずは所生の縁乖きなん。
- 能所因縁 雖可和合 非信心業識 無到光明土。
- 能所の因縁和合すべしといへども、信心の業識にあらずは光明土に到ることなし。
- 真実信業識 斯則為内因。光明名父母 斯則為外縁。
- 真実信の業識、これすなはち内因とす。光明名の父母、これすなはち外縁とす。
- 内外因縁和合 得証報土真身。
- 内外の因縁和合して報土の真身を得証す。
- 故宗師言 以光明名号摂化十方 但使信心求念。
- ゆゑに宗師(善導)は、「光明名号をもつて十方を摂化したまふ、ただ信心をして求念せしむとのたまへり。
- 又 云念仏成仏是真宗。又云真宗叵遇也。可知。
- また「念仏成仏これ真宗」といへり。また「真宗遇ひがたし」といへるをや、知るべしと。(行巻 P.187)
- ┏ 名号━━因━━━┓
- 初重の因縁┫ ┣果━━ 往生光明土
- ┗ 光明━━縁━━━┛
- ┏因(名号)━━┓
- ┏┫ ┣┓
- ┃┗縁(光明)━━┛┃
- 両重の因縁┫ ┣果━━ 往生光明土
- ┃┏因(信心)━━┓┃
- ┗┫ ┣┛
- ┗縁(光明名号)┛