操作

帰三宝偈

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

2005年10月17日 (月) 12:06時点における林遊 (トーク | 投稿記録)による版

(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

帰三宝偈

   帰三宝偈


【1】

 道俗時衆等、おのおの無上の心を発せども、
生死はなはだ厭ひがたく、仏法また欣ひがたし。
ともに金剛の志を発して、横に四流を超断し、
弥陀の界に願入して、帰依し合掌して礼したてまつれ。

【2】

 世尊、われ心を一つにして、尽十方の、
法性真如海、報化等の諸仏と、
一々の菩薩の身、眷属等の無量なると、
荘厳および変化と、十地・三賢海の、
時劫の満と未満と、智行の円と未円と、
正使の尽と未尽と、習気の亡と未亡と、
功用と無功用と、証智と未証智と、
妙覚および等覚と、まさしく金剛心を受けて、
相応一念ののちの、果徳涅槃のものとに帰命したてまつる。

【3】

 われらことごとく、三仏菩提尊に帰命したてまつる。
無碍の神通力をもつて、冥加して、願はくは摂受したまへ。

【4】

 われらことごとく、三乗等の賢聖、
仏の大悲心を学びて、長時に退くことなきひとに帰命したてまつる。
請ひ願はくは、はるかに加備して、念々に諸仏を見せしめたまへ。

【5】

 われら愚痴の身、曠劫よりこのかた流転して、
いま、釈迦仏の、末法の遺跡、
弥陀の本誓願、極楽の要門に逢へり。
定散等しく回向して、すみやかに無生身を証せん。

【6】

 われ、菩薩蔵、頓教一乗海によりて、
偈を説きて三宝に帰し、仏心と相応せり。
十方恒沙の仏、六通もつてわれを照知したまへ。
いま二尊の教に乗じて、広く浄土の門を開く。

【7】

 願はくはこの功徳をもつて、平等に一切に施し、
同じく菩提心を発して、安楽国に往生せん。