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「願生偈」とは、天親菩薩ご自身が無量寿経(浄土三部経)によって浄土を願生する旨を述べた『浄土論』の冒頭の偈頌である。偈頌は五字一句、四句一行で全部で24行になっている。国土十七種、仏八種、菩薩四種の荘厳を説くので三厳二十九種といいならわしている。 偈頌とは、広博な仏教の意を総摂して短い偈のなかにおさめて記憶し忘れないように保つためのものである。『浄土論』にもこの偈頌の解説(長行)がある。
曇鸞大師の『浄土論』は、この『浄土論』の偈頌と長行部分の注釈書であり上巻は偈頌について、下巻は長行部分の解説になっている。この対応を判りやすく把握できるように「願生偈」の偈頌の文から、それに対応する『浄土論註』の、それれぞれの釈へリンクしてある。
なお、『浄土論註』の上巻は、「仏本(もと)なんがゆゑぞこの荘厳を起したまへる」と、仏が何故にこの浄土の荘厳を起こさねばならなかったかという因の所以を尋ねる形式になっており、下巻は因である本願によって成就せられた浄土を「これいかんが不思議なる」という浄土の果徳そのものの不可思議性を顕わしておられる。
- 願生偈から論註の解説へのリンク
- 世尊我一心 帰命尽十方
- 無礙光如来 願生安楽国。 上 下
- 我依修多羅 真実功徳相
- 説願偈総持 与仏教相応。 上
- 観彼世界相 勝過三界道。 上 下
- 究竟如虚空 広大無辺際。 上 下
- 正道大慈悲 出世善根生。 上 下
- 浄光明満足 如鏡日月輪。 上 下
- 備諸珍宝性 具足妙荘厳。 上 下
- 無垢光炎熾 明浄曜世間。 上 下
- 宝性功徳草 柔軟左右旋。
- 触者生勝楽 過迦栴隣陀。 上 下
- 宝華千万種 弥覆池流泉。
- 微風動華葉 交錯光乱転。 上 下
- 宮殿諸楼閣 観十方無礙。
- 雑樹異光色 宝蘭遍囲遶。 上 下
- 無量宝交絡 羅網遍虚空。
- 種種鈴発響 宣吐妙法音。 上 下
- 雨華衣荘厳 無量香普薫。 上 下
- 仏恵明浄日 除世痴闇冥。 上 下
- 梵声悟深遠 微妙聞十方。 上 下
- 正覚阿弥陀 法王善住持。 上 下
- 如来浄華衆 正覚華化生。 上 下
- 愛楽仏法味 禅三昧為食。 上 下
- 永離身心悩 受楽常無間。 上 下
- 大乗善根界 等無譏嫌名。
- 女人及根欠 二乗種不生。 上 下
- 衆生所願楽 一切能満足。 上 下
- 故我願生彼 阿弥陀仏国。 上 下
- 無量大宝王 微妙浄華台。 上 下
- 相好光一尋 色像超群生。 上 下
- 如来微妙声 梵嚮聞十方。 上 下
- 同地水火風 虚空無分別。 上 下
- 天人不動衆 清浄智海生。 上 下
- 如須弥山王 勝妙無過者。 上 下
- 天人丈夫衆 恭敬遶瞻仰。 上 下
- 観仏本願力 遇無空過者。
- 能令速満足 功徳大宝海。 上 下
- 安楽国清浄 常転無垢輪。
- 化仏菩薩日 如須弥住持。 上 下
- 無垢荘厳光 一念及一時
- 普照諸仏会 利益諸群生。 上 下
- 雨天楽華衣 妙香等供養
- 讃諸仏功徳 無有分別心。 上 下
- 何等世界無 仏法功徳宝
- 我願皆往生 示仏法如仏。 上 下
- 我作論説偈 願見弥陀仏
- 普共諸衆生 往生安楽国。 上 下
なんまんだぶ なんまんだぶ なんまんだぶ 称名相続……