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無礙道

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

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むげどう 無碍道 無碍道

 衆生の悪業煩悩にさまたげられることのない阿弥陀仏の智慧による成仏道。
曇鸞大師は『論註』で「菩提」をと釈されて、

「道」とは無礙道なり。『経』(華厳経・意)にのたまはく、「十方の無礙人、一道より生死を出づ」と。「一道」とは一無礙道なり。「無礙」とは、いはく、生死すなはちこれ涅槃と知るなり。かくのごとき等の入不二の法門は、無礙の相なり。 (論註p.155、(行巻p.192で引文))

と、されておられた。→
御開山は、この一無礙道を唯一絶対の意であるとみられて、あらゆる衆生が道(菩提)を獲る道は、尽十方無碍光如来帰命することだとされたのである。それが、

世尊我一心 帰命尽十方
無礙光如来 願生安楽国
世尊、われ一心に尽十方無礙光如来に帰命したてまつりて、安楽国に生ぜんと願ず。(浄土論 P.29)

という〔なんまんだぶ〕を称え聞く阿弥陀仏の誓願一仏乗の仏法であった。

 なお聖道門仏教では、煩悩を断って涅槃に達する四種の過程を、①煩悩を断つ準備として修行をする加行道(方便道)、②直接煩悩を断ずる無礙道(無間道)、⓷真理をさとる解脱道、④さらにすぐれた境地に進む勝進道の四道としていた。

無碍人
→[文殊の法はつねにしかなり]]