自由といふ漢語は自らに由るという意味。由は「よる」とか「もとづく」といふ意で、仏教では仏の教法ではなく自らの妄想に由って思想することを「自由の妄説」などと否定的的に用いられた。明治期の先人は、「Freedom」とか「Liberty」といふ西欧語の概念を自由と翻訳した。
そこから、
- ①他から干渉や束縛を受けない状態。「言論の―」
- ②思いのままであるさま。「―に遊ぶ」
といふ意味が派生した。
なお、釈尊は、
「自灯明 法灯明(この世で自らを島とし、自らをたよりとして、他人をたよりとせず法を島とし、法をよりどころとし、他のものをよりどころとせずにあれ。)」
と示された。
- →洲渚
- →自灯明・法灯明