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寺檀制度

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

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じだん-せいど 寺檀制度

 江戸時代に制度化された寺院と檀家との関係のこと。檀家制度などともいう。江戸幕府は、すべての人々を特定の寺院に檀家として所属させる制度を整え、檀家がキリスト教など禁制宗旨の信者ではないことを寺院に証明させた。そのことを定期的に確認することを宗門(しゅうもん)(あらため)といい、その証明を寺が担ったことを寺請(てらうけ)という。宗門改を記録した宗門改帳は戸籍として機能し、檀家が婚姻や旅行などをする際には寺院から身元保証となる寺請証文を受ける必要があった。寺院が檀家の信仰を監視し、檀家には寺院への参拝や年忌法要などの勤修(ごんしゅ)が義務づけられた。これにより幕府は寺院を通して民衆を統制し、寺院は檀家を固定的に確保した。こうした幕府の政策により寺院は安定して運営されるようになり、教学研究が隆盛した一方で、寺院が檀家を支配する傾向が強く、堕落した僧侶を生み、また寺院と檀家との関係を信仰上の関係から形式的関係へと変化させる要因にもなった。→本末制度。(浄土真宗辞典)