十四の難
出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』
2024年11月4日 (月) 12:36時点における林遊 (トーク | 投稿記録)による版 (ページの作成:「http://j-soken.jp/ask/2051 マールンクヤプトラという弟子が釈尊に対して、「世界は未来永劫に存在するのでしょうか」「世界には...」)
マールンクヤプトラという弟子が釈尊に対して、「世界は未来永劫に存在するのでしょうか」「世界には果てがあるのでしょうか」「如来は死後も存在するのでしょうか」などの疑問をなげかけました。
そして、これらの問いに答えてくれないならば、自分は還俗しますといいました。
これに対して、釈尊は次のようにお答えになります。
「あなたの疑問に対する答えを求めるのであれば、あなたはその答えを得る前に命が尽きてしまうでしょう。たとえば、ある人が毒矢で射られたので、みんなが心配して急いで医者を呼んできて、医者がまず矢を抜こうとしたら、その男が叫んだ。『この矢はどういう人が射たのか、どんな氏名の人か、背の高い人か低い人か、町の人か村の人か、これらのことがわかるまではこの矢を抜いてはならない。私はまずそれを知りたい』というのならば、その男の命はなくなってしまうでしょう。あなたの問いはそれと同じなのです。もし世界は永遠に存在するとかしないとか答えることができる人がいたとしても、その人にも生老病死の苦しみがあり、さまざまな憂いや悩みがあるのです。あなたの問いは、人間の本当の苦しみや悩みとは関係のないことです。
わたしは説くべきことのみを説きます」