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「摩訶止観」の版間の差分

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

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 十巻。略して『止観』ともいう。天台大師<kana>智顗(ちぎ)</kana>の講述を弟子<kana>章安(しょうあん)</kana>が記した書。天台三大部の一で、一念三千という<kana>円頓(えんどん)</kana>止観を説いたもの。
  
 
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2020年7月11日 (土) 16:50時点における版

まかしかん

 十巻。略して『止観』ともいう。天台大師智顗(ちぎ)の講述を弟子章安(しょうあん)が記した書。天台三大部の一で、一念三千という円頓(えんどん)止観を説いたもの。

出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社
『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社

区切り線以下の文章は各投稿者の意見であり本願寺派の見解ではありません。

  • 御開山の、お念仏が「大行」であるという用例は、摩訶止観が念頭にある。摩訶止観では摩訶(梵 mahā マカー)として止観大行を説くが、御開山は浄土真宗の大行とは、声聞や菩薩の行ではなく諸仏が咨嗟する南無阿弥陀仏を称える仏作仏行 (仏の作す仏の行) こそが真の大行とされたのである。
大行
WikiPediaから転送

摩訶止観(まかしかん)は、仏教の論書の1つで、止観(止は三昧、観は智慧。仏教瞑想はこの2つから成る。上座部仏教でいうサマータとヴィパッサナー)についての解説書。10巻。594年中国荊州(現在の湖北省玉泉寺天台智顗によって講義され、弟子の章安灌頂によってまとめられた。天台三大部の1つ。

概略

摩訶止観は天台止観を構成する三種止観円頓止観漸次止観不定止観)と四種三昧常行三昧常坐三昧半行半坐三昧非行非坐三昧)の内の、円頓止観についての解説書で、10章からなる。

章立て

  1. 大意(五略)
  2. 釈名
  3. 体相
  4. 摂法
  5. 偏円
  6. 方便
  7. 正修
  8. 果報
  9. 起教
  10. 旨帰
このうち、後半部分は講義期間が終了したため、説かれていない。

注釈書

  • 『摩訶止観輔行伝弘決』 - 荊渓湛然による注釈書
  • 『摩訶止観伊賀抄』上・下<『天台宗全書』続顕教1.2>(天台宗典編纂所編、春秋社、1990-91年)

版本

参考文献

  • 関口眞大『天台止観の研究』(岩波書店、1969年)。復刊1985年ほか   
  • 関口眞大校注『摩訶止観 - 禅の思想原理』(岩波文庫(上・下)、1966年)。度々復刊
  • 新田雅章訳著『摩訶止観 <佛典講座25>』(大蔵出版、1989年、新装版2002年)
  • 菅野博史訳注『一念三千とは何か - 摩訶止観〈正修止観章〉』(第三文明社、レグルス文庫 1992年、新装選書版 2017年)- 抜粋の現代語訳
    • 完訳版『摩訶止観』(菅野博史訳注、全4冊)第三文明社(第三文明選書)、2022年より刊行中
  • 村中祐生訳注『摩訶止観 <大乗仏典 中国・日本篇6>』(中央公論社、1988年)- 抜粋の現代語訳
  • 池田魯参『『摩訶止観』を読む』(春秋社、2017年)
  • 池田魯参『摩訶止観研究序説』(学術叢書・禅仏教、大東出版社、1986年)
  • 池田魯参『詳解摩訶止観 〈天巻・地巻・人巻〉』(大蔵出版、1995-1997年)
  • 多田厚隆『摩訶止観講述 止観明静 一・二巻』(多田孝正・多田孝文編、山喜房佛書林、2006-2007年)
  • 中国仏教研究会『「摩訶止観」引用典拠総覧』(中山書房佛書林、1987年)

関連項目