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「金剛」の版間の差分

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

 
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こんごう
 
こんごう
  
 梵語ヴァジュラ(vajra)の漢訳。金剛石、ダイヤモンドのこと。また無漏にして堅固なことを金剛に喩えてあらわす。([[観経#P--94|観経 P.94]],96)
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 梵語ヴァジュラ(vajra)の漢訳。金属中の最剛のものとされる。またきわめて堅く、何ものにも破壊されないことをいい、最上・最勝の意に用いられる。「定善義」には「金剛といふは、すなわち無漏の体なり」とあり、きよらかな<kana>智慧(ちえ)</kana>をあらわす語とする。
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-しん〔金剛心〕
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1.<kana>等覚(とうがく)</kana>の<kana>[[菩薩]](ぼさつ)</kana>(菩薩の最高位)の[[智慧]]の境地をいう。等覚の菩薩の智慧は<kana>[[煩悩]](ぼんのう)</kana>を断じ、また、何ものにも破壊されず、堅固不動であるから、金剛に喩える。
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2.[[阿弥陀仏]]の[[本願]]を信じる心をいう。[[如来]]<kana>[[回向]](えこう)</kana>の信心は、その体は仏智であって、何ものにも破壊されず、堅固不動であるから金剛に喩える。
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  【左訓】「まことの信心なり」(異本)([[高僧和讃#P--591|高僧 P.591]])
  
 
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2006年3月26日 (日) 16:08時点における版

こんごう

 梵語ヴァジュラ(vajra)の漢訳。金属中の最剛のものとされる。またきわめて堅く、何ものにも破壊されないことをいい、最上・最勝の意に用いられる。「定善義」には「金剛といふは、すなわち無漏の体なり」とあり、きよらかな智慧(ちえ)をあらわす語とする。

-しん〔金剛心〕

1.等覚(とうがく)菩薩(ぼさつ)(菩薩の最高位)の智慧の境地をいう。等覚の菩薩の智慧は煩悩(ぼんのう)を断じ、また、何ものにも破壊されず、堅固不動であるから、金剛に喩える。

2.阿弥陀仏本願を信じる心をいう。如来回向(えこう)の信心は、その体は仏智であって、何ものにも破壊されず、堅固不動であるから金剛に喩える。

  【左訓】「まことの信心なり」(異本)(高僧 P.591)

出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社
『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社

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