つぶさに…たまへるなり

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つぶさに…たまへるなり

 通常は「施等のもろもろの聖行を備ふ」(『述文賛』の原文では「生」は聖の字)と読む。ここでは如来回向の意をあらわすために読み改められた。 (行巻 P.175)


 出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社)
 出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社)
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『述文賛』の当分:

福智二莊嚴已成就故 備施等衆行也。
福智の二厳已に成就するゆゑに、施等の衆(もろもろ)の聖行を備ふなり。
以己所脩 利衆生故 令功徳成
己が所修を以て、衆生を利すがゆゑに、功徳を成ぜしめん。 『述文賛』

御開山の訓点:

福智二厳成就故 備施等衆行也。
福智の二厳成就したまへるがゆゑに、つぶさ(備)に等しく衆生に行を施したまへるなり
以己所修 利衆生故 令功徳成。
おのれが所修をもつて、衆生を利したまふがゆゑに、功徳成ぜしめたまへり。 (行巻 P.175)


なお、福智二厳とは、御開山の願海真仮論(六三法門)を論じて梯實圓和上は、

 福智二荘厳とは六波羅蜜(大乗の行)の布施・持戒・忍辱・精進・禅定の前五波羅蜜を福徳荘厳と呼び、第六の智慧波羅蜜を智徳波羅蜜と呼ぶ。
この福徳・智徳によって仏の果徳を荘厳するから六波羅蜜のことを福智荘厳と呼ぶのである。名号は阿弥陀仏が因位の時、兆載永劫にわたって修行された六波羅蜜の功徳を円かに備え、それを衆生の往生の因として与えられているから、他力迴向の名号を頂いて信受し往生成仏せしめられる弘願の法門(第十八願)を福智藏と呼ぶのである。
尚、福智藏と云う言葉は『行巻』に「福智蔵を円満し、方便蔵を開顕せしむ。」 (行巻 P.202) と有る。

と、されていた。 →六三法門
御開山が、

智慧の念仏うることは
 法蔵願力のなせるなり
 信心の智慧なかりせば
 いかでか涅槃をさとらまし (正像 P.606)

と和讃され、なんまんだぶを智慧の念仏と讃仰し和讃された所以である。