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倶会一処

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くえいっしょ 倶会一処

 ともに一つの場所で会うということ。『小経』には

「かくのごときの諸上善人とともに一処に会することを得ればなり (諸上善人倶会一処)」 (註 124)

と説かれている。なお、浄土真宗などでは墓石の正面にこの語を刻む場合もある。(浄土真宗辞典)

『阿弥陀経』に、

舎利弗、衆生聞者、応当発願願生彼国。所以者何。得与如是諸上善人倶会一処。舎利弗、不可以少善根福徳因縁得生彼国。
舎利弗、衆生聞かんもの、まさに発願してかの国に生ぜんと願ふべし。ゆゑはいかん。かくのごときの諸上善人とともに一処に会することを得ればなり。

とある。

現代では死別の悲嘆(グリーフ)といふことが云われるが、浄土真宗では古くからまた会える世界を説いてきた。越前では死を迎えた者は、ウラ(わたし)は先にまいらせて(往生)もらうさけ、あわてんでもいいさけオメ(あなた)もまいって来いよ、と倶会一処の世界を語っていた。