「虚妄分別」の版間の差分
出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』
(ページの作成:「こもう-ふんべつ 物事の真相を間違えたまま理解し、判断すること。「虚妄」は嘘のこと。 ---- ;オンライン版 仏教辞典...」) |
(相違点なし)
|
2017年11月24日 (金) 17:15時点における版
こもう-ふんべつ
物事の真相を間違えたまま理解し、判断すること。「虚妄」は嘘のこと。
- オンライン版 仏教辞典から転送
虚妄分別
abhūta-parikalpa (S)
妄りに事理を分別すること。言語をともなう概念的心理作用。三性では、依他起性を指す。
- 人間の認識作用を、仏教では「識」(vijñāna)といい、唯識では8種の識をたてる。これらは、まとめて「分別」・「妄分別」(vikalpa)・「虚妄分別」とも言われるように、仏教では日常的な我々の心理作用を誤ったものととらえる傾向がある。つまり、言葉を用いた概念的思考の誤謬性を強調する。
「中弁分別論』の相品で、虚妄分別の自相として
という。
また、偈には
虚妄分別有りて、彼處に二あることなし。彼の中に唯だ空あり、此において亦た彼あり。 故に一切法を説いて、非空・非不空とし、有無及び有の故に、是れを中道義と名づく。
と説いている。