しんじつ-くどくそう
無量寿経(浄土三部経)に説かれた如来浄土の功徳が、真如にかなって衆生を救うはたらきをもっていることをいう。(行巻 P.154)
真実の功徳の相。真如法性にかない(不顚倒)、衆生を浄土に入らしめる(不虚偽)はたらきをもつ。
- 1.極楽浄土の三種荘厳(仏荘厳・菩薩荘厳・国土荘厳)のこと。
- 2.無碍光如来のこと。
- 3.南無阿弥陀仏の名号のこと。
出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社
『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社
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→ 論註 P.56
しんじつ-くどくそう 真実功徳相
『浄土論』(七祖29) に出る語。真如法性にかない (不顚倒)、 衆生を浄土に入らしめる (不虚偽) はたらきをもつ。
- Ⅰ 極楽浄土の三種荘厳のこと。『論註』には「菩薩の智慧清浄の業より起りて仏事を荘厳す。法性によりて清浄の相に入れり。この法顛倒せず、虚偽ならず、真実の功徳と名づく」 (行巻引文・註159) とある。
- Ⅱ 尽十方無礙光如来のこと。『論註』には「如来すなはち真実功徳の相なるをもつてのゆゑに」(行巻引文・註158) とある。
- Ⅲ 名号のこと。『銘文』には「真実功徳相といふは、真実功徳は誓願の尊号なり、相はかたちといふことばなり」(註652)とある。
- 「真実功徳相」とは、
- 二種の功徳あり。
- 一には有漏の心より生じて法性に順ぜず。
- いはゆる凡夫人天の諸善、人天の果報、もしは因もしは果、みなこれ顛倒、みなこれ虚偽なり。このゆゑに不実の功徳と名づく。
- 二には菩薩の智慧清浄の業より起りて仏事を荘厳す。法性によりて清浄の相に入る。
- この法顛倒せず、虚偽ならず。名づけて真実功徳となす。いかんが顛倒せざる。法性によりて二諦に順ずるがゆゑなり。いかんが虚偽ならざる。衆生を摂して畢竟浄に入らしむるがゆゑなり。
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