ねんぶつ-じょうぶつ
阿弥陀仏は、第十八願に念仏する者を浄土へ生まれさせるとされているから、本願を信じて念仏を称えることを念仏往生という。「行巻」では諸師の引文を決釈して、
- あきらかに知んぬ、これ凡聖自力の行にあらず。ゆゑに不回向の行と名づくるなり。大小の聖人・重軽の悪人、みな同じく斉しく選択の大宝海に帰して念仏成仏すべし。 (行巻 P.186)
と結論されている。また「浄土和讃」で、
- 念仏成仏これ真宗
- 万行諸善これ仮門
- 権実真仮をわかずして
- 自然の浄土をえぞしらぬ (浄土 P.569)
と浄土真宗は念仏して成仏する法義であるとされておられる。