ぞう-どく
三毒の煩悩の毒が雑じっていること。如来の真実に対して衆生の行為を、雑毒の善、雑毒の行などという。
信巻の信楽釈には、
- 一切凡小、一切時のうちに、貪愛の心つねによく善心を汚し、瞋憎の心つねによく法財を焼く。急作急修して頭燃を灸ふがごとくすれども、すべて雑毒雑修の善と名づく。また虚仮諂偽の行と名づく。真実の業と名づけざるなり。この虚仮雑毒の善をもつて無量光明土に生ぜんと欲する、これかならず不可なり。(信巻 P.235)
正像末和讃には、
(96)
- 悪性さらにやめがたし
- こころは蛇蝎のごとくなり
- 修善も雑毒なるゆゑに
- 虚仮の行とぞなづけたる (正像末和讃p.619)
などとある。
▲