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三恒河沙の諸仏

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

三恒河沙の出拠

(『大正蔵』12、398頁)

迦葉菩薩白佛言。世尊。如來滅後四十年中。是大乘典大涅槃經。於閻浮提廣行流布。過是已後沒於地者。却後久如復當還出。

迦葉菩薩 白仏言。世尊、如来の滅後四十年中、是の大乗典大涅槃経、閻浮提に於いて広行流布し、是を過ぎて已後地に没せば、却後久如にして復当に還つて出づべきや。

佛言。善男子。若我正法餘八十年。前四十年是經 復當於閻浮提雨大法雨。

仏言。善男子、若し我が正法の余八十年、前四十年、是の経、復た当に閻浮提に於て大法雨を雨すべし。

迦葉菩薩 復白佛言。世尊。如是經典正法滅時。正戒毀時。非法増長時。無如法衆生時。誰能聽受奉持讀誦 令其通利供養恭敬 書寫解説。
唯願如來。哀愍衆生分別廣説。令諸菩薩聞已 受持持已 即得不退 阿耨多羅三藐三菩提心。

迦葉菩薩、復た仏に白して言さく、世尊、是の如きの経典、正法滅するの時、正戒毀るの時、非法増長する時、如法の衆生無き時、誰か能く聴受し奉持読誦して、其をして通利せしめ、供養恭敬し、書写解説せん。
唯願はくは如来、衆生を哀愍して分別し広説し、諸の菩薩をして聞き已りて受持し、持ち已りて即ち阿耨多羅三藐三菩提の心を退かざることを得しめよ。

爾時佛讃迦葉。善哉善哉。善男子。汝今善能問如是義。 その時仏、迦葉を讃じたまわく、善哉善哉、善男子、汝今善能く是の如きの義を問ふ 善男子。若有衆生於熈連河沙諸如來所。發菩提心。乃能於是惡世受持如是經典不生誹謗。

善男子、若し衆生、熈連河沙の諸の如来の所に於いて、菩提心を発す有らば、乃ち能く是の悪世に於いて、是の如きの経典を受持し誹謗を生ぜず。

善男子。若有衆生於一恒河沙諸如來所。發菩提心。然後乃能於惡世中。不謗是 法愛樂是典。不能爲人分別廣説。

善男子、若し衆生、一恒河沙の諸の如来の所に於いて。菩提心を発す有らば、然して後、乃ち能く悪世の中に於いて、是の法を謗ぜず、是の典を愛楽す。人の為に分別し広く説くこと能わず。

善男子。若有衆生於二恒河沙諸如來所。發菩提心。然後乃能於惡世中不謗是法。正解信樂受持讀誦。亦復不能爲人廣説。

善男子、若し衆生、二恒河沙の諸如来の所に於いて、菩提心を発す有らば、然して後、乃ち能く悪世の中に於いて是の法を謗ぜず。正解、信楽し、受持、読誦す。亦復、人の為に広く説くこと能わず。

若有衆生於三恒河沙諸如來所。發菩提心。然後乃能於惡世中不謗是法。受持讀誦書寫經卷。雖爲他説未解深義。

若し衆生、三恒河沙の諸の如来の所に於いて菩提心を発す有らば、然して後、乃ち能く悪世の中に於いて是の法を謗せず。受持、読誦し経巻を書写す。他の為に説くと雖も未だ深義を解せず。

若有衆生於四恒河沙諸如來所。發菩提心。然後乃能於惡世中不謗是法。受持讀誦書寫經卷。爲他廣説十六分中一分之義。雖復演説亦不具足。
若有衆生於五恒河沙諸如來所。發菩提心。然後乃能於惡世中不謗是法。受持讀誦書寫經卷。廣爲人説十六分中八分之義。
若有衆生於六恒河沙諸如來所。發菩提心。然後乃能於惡世中不謗是法。受持讀誦書寫經卷。爲他廣説。十六分中十二分義。
若有衆生於七恒河沙諸如來所。發菩提心。然後乃能於惡世中不謗是法。受持讀誦書寫經卷。爲他廣説十六分中十四分義。
若有衆生於八恒河沙諸如來所。發菩提心。然後乃能於惡世中不謗是法。受持讀誦書寫經卷。亦勸他人令得書寫。自能聽受復勸他人令得聽受讀誦通利擁護堅持。憐愍世間諸衆生故。供養是經亦勸他人令其供養。恭敬尊重讀誦禮拜亦復如是。