別選

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べっせん

 『観経』において、韋提希の懇請によって釈尊の現わした諸仏の国土の中から、韋提希が別して阿弥陀仏の浄土への往生を選んだことをいう。別選所求(べっせん-しょぐ)(別して選び求める所)という。『観経』に韋提希が、

われいま極楽世界の阿弥陀仏の所に生ぜんことを楽(ねが)ふ。やや、願はくは世尊、われに思惟を教へたまへ、われに正受を教へたまへ」(観経 P.91)

と説かれるのを、善導大師は「序分義」に、

「我今楽生弥陀より以下は、まさしく夫人(韋提希)別して所求を選ぶことを明かす(従我今楽生弥陀 已下正明夫人 別選所求)」(真巻引文 P.368)

と「別選所求」と述べている。この願いを聞かれた釈尊は阿弥陀仏の本願を説く縁が熟したとして微笑されたという。

なお、御開山は『浄土和讃』で、

恩徳広大釈迦如来
 韋提夫人に勅してぞ
 光台現国のそのなかに
 安楽世界をえらばしむ (浄土 P.569)

と和讃されておられ「えらばしむ」と使役の表現をされているから「別選」は釈尊の本意であったとみられたのであろう。


釈迦微笑の素懐

別して所求を選ぶ