十波羅蜜
出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』
じっぱらみつ
六波羅蜜の最後、慧波羅蜜をさらに分類して方便・願・力・智の4種を加えたもの。
六波羅蜜に追加された四波羅蜜は無分別智の衆生済度の無分別後得智であろう。
十波羅蜜 じっぱらみつ daśa pāramitāḥ
大乗仏教で説かれる 10種の完成された行い。六波羅蜜の最後、慧波羅蜜をさらに分類して4種を加えたものとされる。慧は日常の言語を離れた無分別智であるが、それが現実生活に真実の智慧のままで展開される様子を、この最後の4種によって示すという。『十地経』や唯識関係の諸論書に説かれ、十波羅蜜は菩薩の 10種の修行階位で実践すべきものとされた。十波羅蜜中、(1) ~ (6) は六波羅蜜に同じ。最後の4種は、
- (7) 智慧を導き出す手段を得ること (方便波羅蜜)
- (8) 智慧を求めようとする願いをもつこと (願波羅蜜)
- (9) 善を行い真偽を判別する力を養うこと (力波羅蜜)
- (10) 究極的な、働きをもった智を得ること (智波羅蜜) 。
(出典 小学館デジタル大辞泉より)