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浄土の機縁

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

じょうどきえん

 浄土教を信受するにふさわしい人と状況。(高僧 P.595) 場合により、特に韋提希夫人と阿闍世王の逆悪を指す。(浄土 P.570)

出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社
『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社

区切り線以下の文章は各投稿者の意見であり本願寺派の見解ではありません。

『教行証』の総序には、

しかればすなはち浄邦縁熟して、調達(提婆達多)、闍世(阿闍世)をして逆害を興ぜしむ。浄業機彰れて、釈迦、韋提をして安養を選ばしめたまへり。これすなはち権化の仁、斉しく苦悩の群萌を救済し、世雄の悲、まさしく逆謗闡提を恵まんと欲す。 (総序 P.131)

とあり、浄土教は『観経』に説かれる浄土の機(韋提希夫人)と(提婆達多に(そそのか)された阿闍世の逆害)によって興起されたといわれていた。

釈迦韋提方便して
 浄土の機縁熟すれば
 雨行大臣証として
 闍王逆悪興ぜしむ 。(浄土 P.570)
本師源空世にいでて
 弘願の一乗ひろめつつ
 日本一州ことごとく
 浄土の機縁あらはれぬ (高僧 P.595)