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「三忍」の版間の差分

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

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:この喜びによるがゆゑに、すなはち無生の忍を得ることを明かす。また喜忍と名づく、また悟忍と名づく、また信忍と名づく」([[信巻末#no97|信巻 P.261]])、
 
:この喜びによるがゆゑに、すなはち無生の忍を得ることを明かす。また喜忍と名づく、また悟忍と名づく、また信忍と名づく」([[信巻末#no97|信巻 P.261]])、
 
「正信偈」には、
 
「正信偈」には、
:「慶喜の一念相応してのち、韋提と等しく三忍を獲」
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:「慶喜の一念相応してのち、韋提と等しく三忍を獲」[[行巻#善導章|(*)]]
 
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Ⅱ 音響忍、柔順忍、無生法忍の三法忍のこと。(浄土真宗辞典)
 
Ⅱ 音響忍、柔順忍、無生法忍の三法忍のこと。(浄土真宗辞典)

2018年2月13日 (火) 03:13時点における版

さんにん

忍とは認可決定(にんかけつじょう)の意で、ものをはっきりと確かめて決めこむこと。

Ⅰ.三法忍(さんぼうにん)。音響忍・柔順忍・無生法忍をいう。→音響忍柔順忍無生法忍 (大経 P.34, 行巻 P.206,化巻 P.377讃弥陀偈 P.165安楽集 P.284定善義 P.407)

Ⅱ.他力の信(無生法忍)のもつ三つの徳義。(信巻 P.261)

喜忍(きにん)歓喜(かんぎ)のおもい。
悟忍(ごにん)。仏智を領得すること。
信忍(しんにん)。仏力を信ずる。
出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社
『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社

区切り線以下の文章は各投稿者の意見であり本願寺派の見解ではありません。

忍とは認可(にんか)決定(けつじょう)の意で、ものをはっきりと確かめて受け入れること。認は形声文字であり、「言」と音符「忍」(ゆるす)とから成り、相手の言うことを承知する「みとめる」意をあらわす。忍は認という漢字ができる前の古い表現であろうが発音が同じなので忍は認に通じて用いられた。

さんにん 三忍

Ⅰ 他力信心(無生法忍)にそなわる三つの徳義。

① 喜忍。(歓喜の思い。法を聞き、安心してよろこぶ心)、
② 悟忍。(仏智を領得すること。信心のいわれをはっきりと知る心)
③ 信忍。(仏力を信じること。本願を疑いなく信じる心)

の三。「序分義」には、

この喜びによるがゆゑに、すなはち無生の忍を得ることを明かす。また喜忍と名づく、また悟忍と名づく、また信忍と名づく」(信巻 P.261)、

「正信偈」には、

「慶喜の一念相応してのち、韋提と等しく三忍を獲」(*)

とある。
Ⅱ 音響忍、柔順忍、無生法忍の三法忍のこと。(浄土真宗辞典)

御開山は「序分義」を引いて「華座観」における韋提希の得忍を、

心歓喜得忍といふは、これは阿弥陀仏国の清浄の光明、たちまちに眼の前に現ぜん、なんぞ踊躍に勝へん。この喜びによるがゆゑに、すなはち無生の忍を得ることを明かす。また喜忍と名づく、また悟忍と名づく、また信忍と名づく。これすなはちはるかに談ずるに、いまだ得処を標さず、夫人をして等しく心にこの益を悕はしめんと欲ふ。勇猛専精にし心に見んと想ふときに、まさに忍を悟るべし。これ多くこれ十信のなかの忍なり、解行以上の忍にはあらざるなり」と。(信巻 P.261)

とされ、三忍は凡夫である十信位で得られる忍(認)であると領解されておられた。いわゆる『大経』で説かれる、音響忍、柔順忍、無生法忍(大経 P.34) は浄土へ往生して得られる「忍」であって、現世で得られる忍は、喜忍、悟忍、信忍の三忍であるとされたのであろう。