げんとう-にやく
現益と当益のこと。現生において受ける利益を現益、当来において受ける利益を当益という。浄土真宗では、現在世(此土)において正定聚の位に入る現益と未来世(彼土)において大般涅槃をさとるという当益を説く。(浄土真宗辞典)
法然聖人は『選択集』で、
- おほよそ五種の嘉誉を流し、二尊(観音・勢至)の影護を蒙る、これはこれ現益なり。また浄土に往生して、乃至、仏になる、これはこれ当益なり。(選択集 P.1261)
とされておられた。御開山はこの現益を正定聚に入る利益とみられた。→信巻末#獲信の利益(現生十種の益)
- →現益
- →当益
- →安心論題/正定滅度
- →正定聚
- →補註6(正定聚)