権化の仁
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権化の仁
ごんけのにん。
権化の権は仮(かり)という意で化は教化利益ということ。仁は人に対する親愛を持つ人のこと。衆生を救うために、仮に人の相(すがた)をあらわされた聖者方(権者)という意味。『観経讃』では、
(78)
- 弥陀・釈迦方便して
- 阿難・目連・富楼那・韋提
- 達多・闍王・頻婆娑羅
- 耆婆・月光・行雨等 (浄土 P.570)
(79)
- 大聖おのおのもろともに
- 凡愚底下のつみひとを
- 逆悪もらさぬ誓願に
- 方便引入せしめけり (浄土 P.570)
と、『観経』に登場する権者(聖者)の名を列名しておられる。御開山にとっては『観経』の登場人物は還相の菩薩方であったのであろう。なお行雨は「信巻」で引かれる『涅槃経』の雨行大臣のこと。