じり-りた
【左訓】「自利は阿弥陀の仏(ほとけ)になりたまひたるこころ、利他は衆生(しゅじょう)を往生せしむるこころ、円は善悪すべてわかず、よきことになしてましますこころの満ちたるこころなり。みづからも仏になり、衆生も仏になることを円満すといふなり」(異本)(浄土 P.562)
自利利他
自利と利他のこと。 Ⅰ 自利とは自己を利することで、自らの修行によって自身が利益を得ること。利他とは他者を利益することで、他の衆生に功徳利益を施すこと。大乗の菩薩は、自利がそのまま利他となり、利他がそのまま自利となる自利利他円満を理想としている。→菩薩
Ⅱ 親鸞は、自利を自力の意、利他を他力の意としても用いている。『愚禿鈔』には「おほよそ心について、二種の三心あり。一には自利の三心、二には利他の三信なり」とある。(註 541)(浄土真宗辞典)
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