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トーク

漸頓

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

2021年9月29日 (水) 13:22時点における林遊 (トーク | 投稿記録)による版

法然聖人は以下の『無量寿経釈』第七大門を引き、

若依此方修治断除、先断見惑離三塗因、滅三塗果。
後断修惑 離人天因、絶人天果。此皆漸次断除、不名横截。若得往生弥陀浄国、娑婆五道:一時頓捨。故名横截五悪趣{者} 截其果也。
もしこの方の修治断除によらば、先づ見惑を断じて三塗の因を離れ、三塗の果を滅す。後に修惑を断じて人天の因を離れ、人天の果を絶つ。 これみな漸次に断除すれば、横截と名づけず。 もし弥陀の浄国に往生することを得れば、娑婆五道一時に頓(たちまち)に捨つ。 ゆゑに「横截五悪趣」と名づくるはその果を截(き)るなり。(安楽集 P.274)

と『大経』には横截五悪趣とあるから『大経』は「頓の中の頓」の法であるとされ、

天台眞言 皆雖名頓敎 斷惑故 猶是漸敎也。未斷惑 出過三界之長迷故 以此敎爲頓中頓也。(『浄土真宗聖典全書』六『無量寿経釈』p.280)
天台、真言みな頓教と名づくといへども、惑を断ずるが故になおこれ漸教なり。いまだ惑を断ぜずして、三界の長迷を出過するが故に、この教(無量寿経)を以って頓中の頓となすなり。