三法印
出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』
さんぽういん
三法印 (四法印)
法印とは仏教の旗印の意で、仏教の根本真理を三つにまとめたもの。
パーリの『ダンマパタ』には、
- 277 、「一切の形成されたものは無常である」(諸行無常)と明らかな知慧をもって観(み)るときに、ひとは苦しみから遠ざかり離れる。これこそ人が清らかになる道である。
- 278 、「一切の形成されたものは苦しみである」(一切皆苦)と明らかな知慧をもって観るときに、ひとは苦しみから遠ざかり離れる。これこそ人が清らかになる道である。
- 279 、「一切の事物は我ならざるものである」(諸法非我)と明らかな知慧をもって観るときに、ひとは苦しみから遠ざかり離れる。これこそ人が清らかになる道である。 (岩波『真理のことば』p.49)
と、涅槃寂静以外の三を説く。諸法無我を諸法非我としているのでより古い形態であろう。無我とは空思想によって我といふ実体は無いといふ意味だが、原義は非我であり、あらゆる存在は我に非ずといふ意である。
- 諸行無常印(梵: anityāṃ sarvasaṃskārāṃ)「すべての現象(形成されたもの)は、無常(不変ならざるもの)である」
- 諸法無我印(梵: sarvadharmā anātmānaḥ)「すべてのものごと(法)は、自己ならざるものである」
- 涅槃寂静印(梵: śāntaṃ nirvāṇaṃ)「ニルヴァーナは、安らぎである」