まっぽう
正(しょう)・像(ぞう)・末(まつ)の三時の一。像法のあと、一万年つづくという。教(仏の教法)のみあって行(実践)と証(さとり)のない仏教衰微の時代。なお末法を過ぎて教法(きょうぼう)もなくなる時代を法滅(ほうめつ)という。道綽(どうしゃく)禅師(ぜんじ)は、今時末法という自覚に立って、末法に生きる凡夫(ぼんぶ)の救いを説くのが他力浄土の教であると規定された。以来浄土の教法は、末法には滅亡していく自力聖道(しょうどう)の教に対して末法相応の教として確立されていった。→三時(さんじ)、正法(しょうぼう)、像法(ぞうほう)。