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調御丈夫

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

2022年9月28日 (水) 18:31時点における林遊 (トーク | 投稿記録)による版

じょうごじょうぶ

 如来十号の一。 →如来 (にょらい)。

出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社
『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社

区切り線以下の文章は各投稿者の意見であり本願寺派の見解ではありません。

調御丈夫(四馬の喩え)

『大般涅槃経』「梵行品之三」

復次善男子。如御馬者凡有四種。一者觸毛。二者觸皮。三者觸肉。四者觸骨。

また次に善男子、馬を御する者は、おおよそ四種あり。一には毛に觸れ、二には皮に觸れ、三には肉に觸れ、四には骨に觸る。

隨其所觸 稱御者意。如來亦爾。以四種法調伏衆生。

その觸るる所に隨いて、御者の意に稱(かな)うがごとく、如來もまた爾なり。四種の法をもって衆生を調伏す。

一爲説生 令受佛語。如觸其毛隨御者意。

一には爲に生を説くに佛語を受けしむ。その毛に觸れて御者の意に隨うがごとし。

二説生老 便受佛語。如觸毛皮隨御者意。

二には生老を説きてすなわち佛語を受けさしむ、毛皮に觸れて御者の意に隨うがごとし。

三者説生及以老病便受佛語。如觸毛皮肉隨御者意。

三には生および老と病を説くに、すなわち佛語を受く、毛、皮、肉に觸れて御者の意に隨うがごとし。

四者説生及老病死便受佛語。如觸毛皮肉骨隨御者意。

四には生および老・病・死を説きてすなわち佛語を受け、毛、皮、肉、骨に觸れて御者の意に隨うがごとし。

善男子。御者調馬 無有決定。如來世尊 調伏衆生 必定不虚。是故號佛爲調御丈夫。

善男子、御者の馬を調うるは決定あること無し。〔しかし〕如來世尊の衆生を調伏するは必定して虚ならず。この故に佛を調御丈夫と號(なず)く。[1]


『雜阿含経』の四馬の譬えトーク:調御丈夫

  1. ◇仏の十号の「調御丈夫」を説く譬喩。御者の鞭が毛に触れるだけで走り出す馬と、皮を打たれて走る馬、肉を打たれて走る馬、そして鞭が骨に届くほど打たれてようやく走り出す馬の四種。ここでは如来の説法の巧みなことを喩える。