さんぷく
『観経』に説かれた散善の行を三種に分類したもの。
- ① 世福(世俗の善)。父母に孝行を尽し、師長(師や先輩)によく仕え、慈悲心をもち、善行を修めること。
- ② 戒福(小乗の善)。仏・法・僧の三宝に帰依し、すべての戒を守って威儀を正すこと。
- ③ 行福(大乗の善)。菩提心をおこし、大乗経典を読誦して浄土往生を願うこと。
→ 定善(じょうぜん)、散善(さんぜん)。
出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社
『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社
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かの国に生ぜんと欲はんものは、まさに三福を修すべし。一つには父母に孝養し、師長に奉事し、慈心にして殺さず、十善業を修す。二つには三帰を受持し、衆戒を具足し、威儀を犯さず。三つには菩提心を発し、深く因果を信じ、大乗を読誦し、行者を勧進す。かくのごときの三事を名づけて浄業とす」と。 (観経 P.92