不虚作住持功徳
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ふこさ-じゅうじ-くどく 不虚作住持功徳
二十九種荘厳の中、仏荘厳の第八。すべてのものを仏道から退転させることのない阿弥陀仏の真実なるはたらきのこと。曇鸞大師は『論註』において、
- 「不虚作住持功徳成就とは、けだしこれ阿弥陀如来の本願力なり」 (行巻引文・註 198)、
- 「いふところの不虚作住持は、もと法蔵菩薩の四十八願と、今日阿弥陀如来の自在神力とによる。願もつて力を成ず、力もつて願に就(つ)く。願徒然ならず、力虚設ならず。力願あひ符(かな)うて、畢竟じて差(たが)はず。ゆゑに成就といふ」(行巻引文・註 198)
などと述べて、阿弥陀仏の本願力は、願いとその願いにもとづくはたらきとが一致したところに成就されていることを明かしている。(浄土真宗辞典)
「成就」とは「願もつて力を成ず、力もつて願に
- なんとなれば
荘厳 不虚作 住持 功徳成就 とは、偈に「観仏本願力 遇無空過者 能令速満足 功徳大宝海」といへるがゆゑなり。 (浄土論 P.37)
の「不虚作住持功徳成就」を釈して、
{中略 虚作の二例を引く}
とあり、行巻 P.197、真巻 P.361でこの文を引文されておられた。
それは『浄土論』の、
- 「
観仏本願力 遇無空過者 能令速満足 功徳大宝海 (仏の本願力を観ずるに、遇(もうお)ひて空しく過ぐるものなし。よくすみやかに功徳の大宝海を満足せしむ)」
という阿弥陀如来の本願力成就を示す文であった。
御開山は本願力に出遇(あ)って、空過(むなしく過ぎる)の人生が仏果を得る功徳の人生に転換されたことを慶ばれて、
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- 本願力にあひぬれば
- むなしくすぐるひとぞなき
- 功徳の宝海みちみちて
- 煩悩の濁水へだてなし (高僧 P.580)
と和讃されておられた。