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「七高僧」の版間の差分

出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』

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【118】 しかるに愚禿釈の鸞、建仁辛酉の暦、雑行を棄てて本願に帰す。<br />
 
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元久乙丑の歳、恩恕を蒙りて『選択』を書しき。br />
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元久乙丑の歳、恩恕を蒙りて『選択』を書しき。<br />
 
同じき年の初夏中旬第四日に、「選択本願念仏集」の内題の字、ならびに「南無阿弥陀仏 往生之業 念仏為本」と「釈綽空」の字と、空の真筆をもつて、これを書かしめたまひき。
 
同じき年の初夏中旬第四日に、「選択本願念仏集」の内題の字、ならびに「南無阿弥陀仏 往生之業 念仏為本」と「釈綽空」の字と、空の真筆をもつて、これを書かしめたまひき。
 
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とある、雑行を棄てて本願に帰す聖道門と論理体系を別にする「雑行を棄てて本願に帰す」浄土教であった。
 
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2023年8月29日 (火) 15:19時点における版

しちこうそう

 七祖ともいう。親鸞聖人が浄土教の祖師と定め尊崇されたインド・中国・日本の七人の高僧。
インドの龍樹(りゅうじゅ)菩薩・天親(てんじん)菩薩、中国の曇鸞(どんらん)大師・道綽(どうしゃく)禅師(ぜんじ)善導(ぜんどう)大師、日本の源信(げんしん)和尚(かしょう)源空(げんくう)(法然)上人をいう。 (御消息 P.746)

七高祖(しちこうそ)

 七高僧のこと。(一代記 P.1235)

出典(教学伝道研究センター編『浄土真宗聖典(注釈版)第二版』本願寺出版社
『浄土真宗聖典(注釈版)七祖篇』本願寺出版社

区切り線以下の文章は各投稿者の意見であり本願寺派の見解ではありません。

しちこうそう 七高僧

 親鸞が真宗の祖師と定め尊崇した7人の高僧。七祖ともいう。インドの龍樹天親(てんじん)、 中国の曇鸞道綽(どうしゃく)・善導、 日本の源信法然 (源空) をいう。浄土真宗では七高僧が選定された理由に、 ①自身が願生者であること、 ②撰述された聖典があること、 ③本願力の救いが強調されていることの3種を挙げる。さらに独自の法門発揮があることを加える場合もある。
なお、 七祖それぞれの発揮について、 龍樹は 「二道の鴻判は南天の功」、 天親は 「宣布一心は北天の功」、 曇鸞は 「顕示他力は雁門の功」、 道綽は 「二門廃立は西河の功徳」、 善導は 「古今楷定は終南の功」、 源信は 「報化弁立は横川の功」、 法然は 「弘興選択は吉水の功」 といい習わされている。→難易二道 一心 他力聖浄二門古今楷定報化二土選択本願

七高僧の功績。
龍樹は 「二道の鴻判(こうはん)は南天の功」。鴻判の鴻は広い、大きいといふ意。南天とは龍樹菩薩は南インド出身であるからで南天(南天竺)といふ。二道は『十住毘婆沙論』の難行道と易行道のこと。
天親は 「宣布一心は北天の功」。『浄土論』に「世尊我一心 帰命尽十方 無礙光如来」とある「一心」の信心を顕された功のこと。天親菩薩は北インド生まれであるから「北天」といふ。
曇鸞は 「顕示他力は雁門(がんもん)の功」。曇鸞大師は『論註』の覈求其本釈で他力とは阿弥陀仏の利他力であることを顕された。曇鸞大師は山西省「雁門」の生れであるから雁門といふ。
道綽は 「二門廃立は西河(さいが)の功徳」。道綽禅師は聖道門浄土門を対判し廃立して浄土門のみが さとりに至る道だと示した。道綽禅師は西河汶水(もんすい)の玄忠寺におられたので、西河禅師といふ。
善導は 「古今楷定」は終南の功」。善導大師当時や、それ以前の聖道門の諸師の『観経』の解釈をあらためて、『観経』は凡夫の教えであることを示されたことを 「古今楷定」といふ。
源信は 「報化弁立は横川の功」。源信僧都は、往生すべき浄土の報土化土を顕にされた。横川の恵心院に住しておられたので横川といふ。
法然は 「弘興選択は吉水の功」。法然聖人は「選択本願念仏」の教えを弘く興(おこ)された。これは往生の浄土宗の立教開宗であった。

これが、

【118】 しかるに愚禿釈の鸞、建仁辛酉の暦、雑行を棄てて本願に帰す。
元久乙丑の歳、恩恕を蒙りて『選択』を書しき。
同じき年の初夏中旬第四日に、「選択本願念仏集」の内題の字、ならびに「南無阿弥陀仏 往生之業 念仏為本」と「釈綽空」の字と、空の真筆をもつて、これを書かしめたまひき。

とある、雑行を棄てて本願に帰す聖道門と論理体系を別にする「雑行を棄てて本願に帰す」浄土教であった。

  1. 龍樹菩薩
  2. 天親菩薩
  3. 曇鸞大師
  4. 道綽禅師
  5. 善導大師
  6. 源信和尚
  7. 源空聖人