唯信独達
出典: 浄土真宗聖典『ウィキアーカイブ(WikiArc)』
ゆいしん-どくたつ。
『無量寿経』には因位の阿弥陀仏の根本の願である「第十八願」に、至心・信楽・欲生我国といふ三心が誓われている。この三心(信)を「信文類」の「三心字訓釈」に、
と、阿弥陀如来の回向したまえる「至心」(智慧)と「欲生」(慈悲)を成一した「信楽」である信心(仏の信であるような信)
が、涅槃(成仏) の真因である。→三一問答
『唯信鈔文意』には、
- 「唯」はただこのことひとつといふ、ふたつならぶことをきらふことばなり。また「唯」はひとりといふこころなり。「信」はうたがひなきこころなり、すなはちこれ真実の信心なり、虚仮はなれたるこころなり。(註 699)
とある。
この、
その体は「この至心はすなはちこれ至徳の尊号をその体とせるなり」 (信巻 P.232) といふ、
ただ、なんまんだぶと称えることが念仏成仏の正業として領解することを、「信心正因」とも「唯信独達」ともいふのであった。
なんまんだぶ なんまんだぶ なんまんだぶ